宿泊税使途の提案①観光客向け「ラピカ通行手形(DXフリーパス)」による混雑緩和とデータ分析基盤の構築
来年4月から導入される宿泊税が、市民・観光客ともに納得する具体的な使途として、公共交通機関に頼る二拠点生活10年の立場から、交通インフラの再整備を提案します。
すでに県内全域で利用可能な交通IC「ラピカ」をベースとして観光客向け「ラピカ通行手形」を創設し、主に地元の方が使う「Payどん」のデータと合わせれば、将来的にさまざまな分析が可能となります。
観光客の公共交通機関の利用を促すことは、環境省の脱炭素予算等の活用も期待できます。
1. 地元民(県民・市民)は「Payどん」で生活防衛
先日報道された「Payどん」の市電・バスへの拡大は、日常の利用者にとり画期的な進化です。「Payどん」決済時のみ、ポイント等で還元する仕組みを強化すれば、観光客に二重価格の不快感の印象を与えず、地元民・県民だけが「見えない形」で得をする形で、地域の生活を守ることができます。
2. 観光客向け「ラピカ通行手形」の創設
一見の観光客は、旅先のためだけに口座紐付けのアプリは入れません。そこで、既存の「ラピカ」を活用し、デポジットなしの観光客用「通行手形」の創設を提案します。
・陸海空5ヶ所の関所での販売
県外からの主な玄関口(鹿児島中央駅・出水駅・川内駅・マリンポートかごしま・鹿児島空港)で、「往復バスと市電分」等の料金をパッケージして販売し、バス券売機の行列を解消し、市電・バス等での乗降を円滑に行えるようにします。
・旅の終わりはお土産で回収、リピーター投資
帰りに返却する際は、残高に応じて特産品等と交換することにより、地元の物産売上に貢献します。また、次回来鹿希望者には、空港バス1回分(1,500円相当)等のポイントの付与により、確実なリピーター投資が期待できます。
・ タクシー・レンタサイクル(Eバイク)等への利用拡大と現場への還元
移動をより円滑にするため、ラピカの利用範囲に「タクシーや人力車・牛車・馬車、レンタサイクル(Eバイク等)」等を加えていきます。「ラピカ通行手形」での支払いにより、観光案内をした運転手さん等の現場スタッフに、利用実績や評価に応じて「おもてなし協力金(成果連動型インセンティブ)」が直接還元されるような仕組みが構築できれば、現場の意欲が上がり、自発的な質の高い観光案内が期待できます。
・イベント時・災害時の安心インフラ化(防災DX)の仕込み
イベント時や、地震や台風・桜島噴火等の災害時に、住民や観光客が、臨時バスやタクシー等で移動する際、「緊急時協力ポイント」等を自動付与する仕組みとすれば、混雑時の移動を円滑にし、命を守る「デジタル防災通行手形」として、「安全安心な観光都市」の姿勢をアピールできます。
3. 「データ基盤」の構築、バス路線見直し、公共施設・観光施設との連携等へのロードマップ
将来的に、「Payどん」(主として地元民)と「ラピカ通行手形」(主として観光客)の利用実績から、双方の動向を判別できる移動ビッグデータが自動的に蓄積されます。
データの分析・活用を掲げるDMO(観光地域づくり法人)のマーケティング基盤としてこれらを活用することで、根拠に基づいた効率的で分かりやすい「新・路線網」への見直し・最適化が可能となります。
また、次のステップとして、各種観光施設の入場料決済や購買割引等への拡大など、鹿児島全体の観光・歴史・最先端テクノロジーのすべてを「手形1枚」でシームレスに繋ぐことも可能となり、最初から計画に織り込むことを期待します。